こんにちは。先日、安倍晋三元首相が統一教会に恨みを持つ男によって銃で撃たれ亡くなりました。犯人は統一教会によって家庭を破壊され人生を狂わせられたことに恨みを持っており、以前から団体と関りがあった安倍さんを襲撃したとのことです。カルト宗教と政治正統は政教分離によって関りを断つべきですよね。今回はアメリカに存在した人民寺院というカルト教団を紹介します。
人民寺院とは
人民寺院(じんみんじいん、英語: Peoples Temple)は、1955年にアメリカ合衆国インディアナ州マリオン郡インディアナポリスで創設された社会主義キリスト教系新宗教(カルト)。創設者および教祖はジェームス・ウォーレン・"ジム"・ジョーンズ。教団の正式名は、ピープルズ・テンプル・オヴ・ザ・ディサイプルス・オヴ・クライスト(英語: Peoples Temple of the Disciples of Christ)である。ジョーンズはキリスト教と共産主義や社会主義の考え方とを組み合わせ、人種平等を訴えた。
ジム・ジョーンズとは
1931年5月13日にアメリカ合衆国インディアナ州クレテの片田舎で生まれた。少年時代にヨシフ・スターリン、カール・マルクス、毛沢東、マハトマ・ガンジー、そしてアドルフ・ヒトラーに関する書物を熱心に読み、各人物の強みと弱点に着目していた。この他、ディヴァイン牧師、キング牧師、カストロや、エンカウンターグループ、後にはブラジルのマクンバなどからも触発された。
友人を作ることが苦手であったことが主な原因となり、宗教に対して強い興味を抱くようになる。ジョーンズの子供時代を知る知人たちは、「本当に異様な子供だった」「宗教や死にも憑りつかれていた」と述べており、ジョーンズが時折、両親所有の土地で小動物の葬儀を行っており、猫を刺殺したことがあると断言している
教団の活動
ジョーンズ自身が共産主義者で人種統合主義者であったため、当時アメリカで流行っていたマッカーシズム(赤狩り)や黒人差別に対しては強い反発を抱いていたようだ。
ジョーンズは、以前セブンスデー・バプテスト(英語版)による心霊治療を目にし、この様な心霊治療は、人々を惹き付け、収入を生み、ジョーンズの目指す社会を実現する一助になると結論付けた。結局、教団の財政が困窮しており、それを補填するためにも収入源を拡大する必要があり、ジョーンズと人民寺院信者達は、仕込みを行った心霊治療を行うに至った。これらの「心霊治療」には、鶏の肝臓や他の動物の臓器が用いられていた。ジョーンズ(そして共謀した人民寺院信者達)は、肉体から取り除かれた癌に侵された臓器であると主張した。1956年、ジョーンズはインディアナポリス近郊の様々な人種の人々が住む場所に初めての教会となる建物を購入している。
インディアナポリスでの拡大
一般での認知度を高めるために、人民寺院は他のペンテコステ派(後述)の牧師と共に大規模な宗教「集会」を主催した。この中でも、ジョーンズは自身の目指す社会を作り上げるために宗教を利用しているという事実をひた隠しにし続けていた。この集会は、11,000人近くの参加者を集め、ジョーンズや他の説教者は心霊治療を実演していた。更には、個人情報を暴露することによって、出席者に強烈な印象を残した。この個人情報は、日常的によく使う番号が使われており、例えば住所、電話番号、または社会保障番号のような物が使われたが、実際には探偵を使うことで、事前にこれらの情報は容易に手に入れることが可能だった。ジョーンズと人民寺院信者は、インディアナ州とオハイオ州を車で回り、信者と資金獲得を目指した。
ガイアナでの集団自殺
1974年に人民寺院はガイアナで土地を借り受ける契約を結んでいる。この土地に作られたコミュニティは、ピープルズ・テンプル・アグリカルチュラル・プロジェクト(英語: Peoples Temple Agricultural Project)、非公式にジョーンズタウン(英語: Jonestown)と呼ばれた。1977年初頭には、50人程度の移住者しかいなかった。
1978年11月17日、カリフォルニア州第11区選出のアメリカ合衆国下院議員のレオ・ライアンが教団による人権蹂躙の調査のためにジョーンズタウンを訪れた。この訪問の間、何人かの人民寺院信者が、ライアンにジョーンズタウンを離れたいと申し出た。そしてこの信者達は、11月18日の午後、ライアンに同行しポート・カイトゥマの空港に向かった。そこで、彼らは人民寺院の自警団によって襲撃された。ライアン、3人のジャーナリスト、1人の教団離反者が殺害された。銃撃が開始されてから数秒の映像が、ボブ・ブラウンによって撮影されていた。彼は、この襲撃で殺害されたジャーナリストの1人であった。11月18日夕方、ジョーンズタウンにおいて、ジョーンズは集会を開き、ブドウ味のフレーバー・エイドとシアン化物の混合飲料を飲ませた。
全体で914人が死亡し、内276人が子供であった。この集団自殺は、現代における同様の惨劇の中でも最大規模のものであり、2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が発生するまで、アメリカ合衆国民の故殺において最多の被害者数を記録した事件であった。この人数には、同日夜にジョージタウンの人民寺院本部で死亡した4人も含まれている。この事件は映画化もされた。
ジーザス・キャンプ
現在でもインディアナ州ではペンテコステ派の新興宗教が子供たちを相手に洗脳的なことを行っているのをご存じでしょうか。「ジーザス・キャンプ」というドキュメンタリーにその様子が収められています。
ジョージ・W・ブッシュ政権下のアメリカで、キリスト教系の新宗教団体であるキリスト教福音宣教会が主催する子供のサマーキャンプを追ったドキュメンタリー。子供たちは聖書に書いてあることがすべて真実だと教えられ、音楽や踊りでトランス状態になり、妊娠中絶反対を叫び、キリスト教原理主義を推進するブッシュを信奉するようになる。キャンプの主催者であるベッキー・フィッシャー(英語版)へのインタビューや、キャンプの内容から映画は構成されている。
いかがでしたでしょうか。宗教の力というのは良くも悪くも凄まじいですね。みなさんもカルト教団にはお気を付けください。それではまた。
コメント
コメントを投稿